こんにちは、ライターの小澤まみです。
宇治茶の歴史に貢献した、初代の志を今も受け継ぐ『辻利兵衛本店』。「宇治を召し上がれ。」のキャッチコピー通り、宇治抹茶を堪能できるスイーツをご紹介します。抹茶だけでなく、”脇役”の素材たちにもご注目ください。
日本茶の歴史に貢献した『辻利兵衛本店』
JR奈良線「宇治駅」より徒歩5分。老舗茶問屋『辻利兵衛本店』は、1860年に当時17歳だった初代の志で誕生しました。
親の仕事の餅屋を手伝い、茶園を回っては茶摘みさんたちに、あんころ餅を売り歩いていた初代。徳川幕府の衰退で、それまで手厚い庇護を受けていた宇治の茶師たちは、その庇護を失うことに。荒廃していく宇治の茶園を目にし、「失いたくない」という一心で、茶園30アール(約907坪)を買い取り、今に至ります。
1868年には玉露改良に成功し、茶の中で最も優れたものだと知られるきっかけに。また、茶びつを考案したりと、宇治茶の歴史に貢献したことで、緑綬褒章従六位を授与されたり、平等院の正門横に銅像が建立されたりしました。
2015年には、築100年以上の製茶工場の一部を改装し「辻利兵衛本店 宇治本店茶寮」がオープン。買い物だけでなく、喫茶も楽しめるようになりました。
宇治抹茶のおいしさを詰め込んだ「やまりゼリー」
茶寮で提供されている人気の「白玉入り宇治抹茶 生ぜりー」は販売も。持ち帰りしやすいよう、プラスチックの容器に入っています。高さ約8㎝のカップにずっしり、たっぷり。
石臼で、手間ひまかけて生まれた抹茶。濃緑のゼリーは、この宇治抹茶の「薫り」と「旨み」が閉じ込められています。ゼリーは、見た目以上に濃厚です。のどごしつるんとしているので、花粉症や暖房でイガイガする喉にとても優しい。
ゼリーだけでも十分に宇治抹茶を味わえますが、別添えの濃茶ソースをかけると、より濃厚でとろけるものに。抹茶の苦みを絡めて召し上がれ。
ゼリーの上にちょこんと乗った、モチモチ白玉と北海道産小豆餡。『辻利兵衛本店』がこだわるのは、抹茶だけではありません。
抹茶に合うために。抹茶の風味や香りを最大限に引き出すために。日本各地から素材を厳選し、季節や気候に合わせて微妙な調整もしています。そんなふうに選ばれた素材にも注目してくださいね。
抹茶ゼリー、白玉、北海道産小豆餡。それぞれでもおいしいですが、一緒に食べると、さらに幸せ度が増します。ほろ苦い大人の味をお楽しみください。
詳細情報
『辻利兵衛本店』宇治本店茶寮
住所:京都府宇治市宇治若森41
営業時間:10:00〜18:00(1月26日から当面の間、17:00閉店)
定休日:火曜日
HP:創業萬延元年 京都・宇治 辻利兵衛本店 | 抹茶スイーツ 宇治 抹茶 (tsujirihei.co.jp)
※事前に公式サイトでの確認をお願いします。
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