「萩の宮」とも呼ばれるほどの萩の名所である『梨木神社』には、江戸時代後期の読本作者・上田秋成の歌碑があります。9月に開催された萩まつりは終わってしまいましたが、こちらはいつでも見られます!
『梨木神社』
明治18年に三条家の邸宅跡の東側に創建されて、三條実萬(さねつむ)と三條実美(さねとみ)父子の二柱の神様を祀られています。父子は明治維新の功労者で、実萬は才色兼備であった菅原道真公の生まれかわりと崇められていたそうです。
上田秋成との関係
三條父子は学問・文芸の神様として崇められていたこともあり、その神威にふさわしい江戸時代後期の読本作者・上田秋成の歌碑が建てられています。
ふみよめは 絵を巻きみれは かにかくに 昔の人の しのハるゝかな
また、日本最初のノーベル賞受賞者の湯川秀樹博士の歌碑も建っています。
切実な問題
実はこちらの神社、鳥居をくぐってすぐにマンションがあります。
普通は鳥居をくぐると参道や境内に続くので、びっくりしました。参道の左側、マンションと京都御苑の間の小道(参道?)を歩いて行くと境内に着きますが、参道の真ん中にマンションとは…!小道を歩いていくとまた鳥居が見えてくるので、やっぱり参道の真ん中に建設されたのですね。
これは社殿の修復費用に困った『梨木神社』が、マンション建設業者に貸出し、その賃貸費用を修復に充てることにしたからです。
そういう切実な問題があったとは…神社自体は静かで落ち着けます。
渋くてこぢんまりとしていてますが、「萩の宮」とも呼ばれているように境内には500株の萩が植えられていて、萩祭りの時期はたくさんの方が訪れるそうです。来年は見たいなぁ。
詳細情報
住所:京都市上京区寺町通広小路上ル
拝観時間:9:00~17:00
HP:http://nashinoki.jp/
コメント