前から気になっていた、江角さんが作成されたZINE「京都麗しの洋館たち」。
その理由は、最初にも紹介されている駒井家住宅です。
何度も行こうと思っていたのですが、いつもタイミングが合わず。
正直、もういいかなと諦めモードになっていました。
ただ、江角さんが洋館に夢中になったきっかけが 駒井家住宅だと知り、読んでみたかったのです。
駒井家住宅は京都大学の駒井卓教授の自宅でした。
手掛けたのは、米国人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ。
実用的ですが、使い手への配慮もされた豊かなデザインが特徴的。
アーチ型の大きな窓、和洋折衷。部屋の隅々まで洗練されていてます。
ヴォーリズらしさは、1階のリビングにある出窓を活用したソファにも表れていました。
私は書斎が印象的で。
大きな本棚がある家に住むのが夢なので、天井まである作り付けの本棚は理想そのもの。
窓から見える疎水に、癒されながら仕事や読書ができるだろうな、とどこまでも想像力がかきたてられました。
江角さんが”心を幸せにする住宅”と紹介されていますが、見ているだけでも幸せになれます。
読んでいる途中から、行きたくてウズウズしてしまいました。
余談ですが、神戸にある教会を改装したカフェ、フロインドリーブ。
この教会を手掛けたのもヴォーリズで。
映画『阪急電車』のロケ地にもなっていたので、ご存知の方も多いと思います。
冒頭の別れ話のシーンで使われていた、あのカフェ。
味はもちろん、気品の溢れた空間が本当に素敵で!
駒井家住宅も同じくヴォーリズが手掛けたので、ずっと行ってみたかったんです。
今まで行けなかったのは、「京都麗しの洋館たち」を読んでから行けってことだったのかも…!
知ってから行くと、もっと楽しめますもんね。
京都の近代庭園家で、中心的な役割を果たした庭師・七代目 小川治兵衛。
京都府庁の本館の中庭を手掛けたのも、彼だったなんて。知らなかった。
ぜひ、桜の季節に行ってみたい。
江角さんは以前、「京都洋館めぐりの会」をされていて。
参加したかったな~と思っていましたが、「京都麗しの洋館たち」は本当に案内してくれているみたいでした。
好きなことは多いけれど、どれも語れるほどではない私。
コンプレックスでしたが、「なんか…好き!」という気持ちがあれば十分だと、そっと肯定してくれる1冊でした。
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