こんにちは、ライターの小澤まみです。
美術館さながらの店内で、飾って楽しむ手ぬぐい探し。季節もイベントも、お手軽、コンパクトに。
400年続く、日本最古の綿布商『永楽屋』
江戸時代初期、1615年創業の『永楽屋』。400年、14代続く老舗綿布商で、現在は手ぬぐいや風呂敷などを扱っています。創業以前は、織田信長の御用商人として活躍。それがきっかけで、屋号である「永楽屋」と細辻の性を拝領しました。
5つのブランド、併設も含め9店舗展開しているので、見かけた方も多いのでは?本社は市営地下鉄「烏丸御池駅」から、徒歩約3分。中京区室町通にあります。
手ぬぐい専門店「永楽屋細辻伊兵衛商店(えいらくや ほそつじいへえ しょうてん)」、手ぬぐい・ガーゼ手ぬぐい専門店「RAAK」
・本店
・祇園店
・四条店
・宇治平等院店
・京都駅八条口店
2Fに「永楽屋ギャラリー」を併設している、手ぬぐい専門店「永楽屋」
・祇園花見小路
帆布鞄専門店「伊兵衛Ihee」
・本店「楽しい鞄」
呉服専門店「京呉ふくほそ辻」
フレーバーティー専門店「ほそつじいへえTEAHOUSEsupported by MLESNA」
「永楽屋細辻伊兵衛商店」本店には、「RAAK」本店、「伊兵衛Ihee」本店、2Fには入場無料の『町家手拭ギャラリー』も併設しています。
プロフェッショナルが手掛ける、手ぬぐいの魅力。
江戸時代から続く、手ぬぐい文化。その使い方は多岐にわたります。手や体を拭いたり、ものを包んだり、被りものとして使ったり。宣伝用途にも使われていたそう。汗を拭いてもすぐに乾き、薄くてかさばらないので、現代でも愛用している方が多いですよね。
『永楽屋』の手ぬぐいは、『永楽屋』基準を保つため、一反一反、丁寧に国内で織り上げています。染めの工程に大きな差が出るため、糸1本にも決して妥協せず、最高の商品を提供し続けるプロフェッショナル。生地だけでも、紡績→荒巻ビーム→サイジング(のり付加工)→織り→晒(さらし)→検品という、たくさんの工程が。きめ細かく、肌触り最高で気持ちが良い理由が、よくわかりました。
鮮やかで美しい発色にも、理由があります。
日本の代表的染技法のひとつ、友禅染。「永楽屋細辻伊兵衛商店」では、型友禅を用います。これは、図案をもとに型紙をつくり、それを生地の上に置いて染める技法。一色につき一枚の型で染めるため、多色使いの文様では何枚もの型が必要に。
手染めの工程は、調色→地張り→型染め1→型染め2→染め上り→後処理をして完成。熟練の職人だけでなく、14世 細辻伊兵衛(現14代目)も確認します。一カ所も色ムラや版ズレがないことが、「永楽屋細辻伊兵衛商店」の基準で、だからこそ、あれだけ美しい手ぬぐいが出来上がるんですね。
手ぬぐいで、壁のあしらいを。
友禅染で染めているので、発色が鮮やかで美しいのが特徴的な『永楽屋』の手ぬぐい。額やタペストリー棒で、簡単に飾ることができます。季節やイベントごとの手ぬぐいを飾れば、家にいながらにして、季節を感じられる粋なインテリアに。
もうすぐ迎えるひな祭り。住宅事情などで、お雛様を飾ることに躊躇している方にも、おすすめ。飾る場所を取らないし、しまう時はコンパクトになります。何枚あっても困らないので、季節ごと、イベントごとに揃えてみては。
写真の「お内裏様とお雛様」は、男雛と女雛の親王飾りを描いたデザイン。あれ?と思った方!そう、左右の並びが向かって右に男雛、左に女雛の配置になっていますよね。京都で作られる雛人形のことを「京雛」と言い、他の地域とは男雛と女雛の飾り方が逆なんです。それ以外にも、目がやや細めで、鼻筋の通った面長。高貴で、おっとりした顔立ちが特徴の「京美人」が好まれています。
「京雛」の飾り方は、京都御所における玉座の位置に基づいているそう。「太陽が先に当たる方が上の位」とされ、「京雛」は古来の習わしに従っています。古いしきたりを重んじる京都ならではですね。
他にもたくさんのシリーズがあります。
アーティストや、京都の老舗ブランドとコラボした手ぬぐい。
ハート形の「ラブリ紋」には、魔除けや長寿の象徴、子孫繁栄、平穏な日々の願いが込められています。
舞妓さん×スポーツの、なんともユニークな「舞妓スポーツシリーズ」
町屋の格子から、季節を味わえる「町家格子シリーズ」
「墨絵シリーズ」「手描墨絵シリーズ」は、シックでかっこいい。
「京の年中行事」はお土産にぴったり。
美術館さながらの店内で、お気に入りに出会えますように。
詳細情報
『永楽屋細辻伊兵衛商店』本店
住所: 京都市中京区室町通三条上ル役行者町368
営業時間:10:00~18:00
HP:手ぬぐい・風呂敷専門店 永楽屋 EIRAKUYA|京都老舗綿布商
※リニューアル工事のため一部休業中。リニューアルオープンは3月初旬を予定。
※事前に公式サイトでの確認をお願いします。
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