『源氏物語』を読んだことがなくても、なんとなく話を知っているという方は多いのではないでしょうか。
何を隠そう私もその1人。
光源氏のプレイボーイぶりがどうも好きになれなくて、読みたいと思ったこともありませんでした。
ですがここ数年、意図したわけではありませんが『源氏物語』関連の場所に行くことが多く、「ちょっと読んでみたい…」と気持ちの変化が。
ただ、日本が世界に誇る文学作品ですが、原作はもちろん現代語訳も読み切れる自信がない。
漫画なら読めそうだと思い探していたところ、『大摑(おおづかみ)源氏物語 まろ、ん?』に出会いました。
表紙の可愛らしい栗男が、あの絶世の美男子・光源氏です。
ギャグかと思っていましたが全然。大真面目。
これ1冊に全54帖が収められていて、1帖を見開き2頁、8コマ漫画で描かれています。
構想6年、制作3年もかけて制作された上に有名な場面は原典に忠実に描かれているので、全体像が掴みやすく、ストーリーをすぐに理解できました。
本当にこれ1冊で『源氏物語』を全部読んだ気になれます。
騙されたと思って、是非読んでいただければ。
光源氏のプレイボーイぶりが苦手でしたが、のんびりした顔だからか、「どうなん!?」と思うことも不思議と許せてしまいます。
とはいえ、やっぱり好きにはなれませんでしたが…
なんといってもオールカラーというのが嬉しい。
しっかり調べられた衣装の美しさは必見で、どの衣装も品があり、鮮やかです。
さらに当時の風俗や歌、官位表なども詳しく載っていてあなどれません。
光源氏だけでなく他の登場人物も可愛くて親しみやすいので、楽しみながら勉強できました。
購入してよかったと思える、手放せない1冊になりました。
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