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『糺の森の四季』写真・水野克比古

賀茂御祖(かもみおや)神社が正式名の下鴨神社。
京都で1番好きな場所です。

特に下鴨神社の参道に広がる糺の森が大好き。
遥か昔からの植物が群生していて、荘厳な空気が漂うこの場所は、思わず背筋が伸びる思いがします。

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『糺の森の四季』はタイトル通り、四季折々の瞬間が切り取られた写真集です。

写真家の水野克比古さんが撮影された写真は、どの季節も祭事もはっとするほど美しい。
1000年以上も前の人たちがずっと大切にしてきたこの場所や祭事を、これからの未来も守っていかなくては…とページを開くたび強く思わせてくれます。

また、エッセイストの麻生圭子さんの「京都でいちばん透き通っている場所」という表現が素敵。
「水がいいから」もそうですが、「森が浄化させてしまうのかもしれない」という言葉に思わず頷いてしまいました。

そう、本当に浄化してくれる気がするのです。
それは下鴨神社の宮司である新木直人さんが、糺の森を「御祭神・賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)が人々の争いごとの正邪をただす」と書かれていたことからもわかります。

私はそういうのが見えませんが、それでも下鴨神社(いや、京都にも)には絶対何かいると本気で思っています。
麻生さんが「祭とは、神游びなり、神さまと人が遊ぶこと、心を通い合わせること」と書かれていたように神さまがいるはずだと。

祭でなくても朝早くに1人でここを通ると、神さまと心を通い合わせたかのような気持ちになれます。
何かに守られているかのような安心感に包まれるのです。

コロナで思うような行動ができない今、大好きな糺の森へ行った気分にさせてくれる『糺の森の四季』に癒されています。
今はもう販売されていないみたいで残念なので、再販を希望してご紹介しました。
どうか、こちらの写真集がたくさんの方の目に触れられますように。

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